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 昭和初期の濃醇なタイプの純米酒をイメージして造っている純米酒です。当時は山廃酒母と現在より低い精白の原料米を使った酸味のある濃醇な味わいの純米酒が主流だったようです。あえて室温で夏を越して熟成の味わいを出すようにしています。燗酒がお勧めです。

 2018BYの酒も酸は2.1と多めで、日本酒度は+11と辛口です。2017BYの酒と成分、味わいともに似ていますが、4月の段階では天保十三年としてはまだ若めで、もう少し熟成してからが飲み頃です。

 2018年5月28日にフランスで開催された日本酒コンクール「蔵マスター」で「天保十三年」はプラチナ賞純米部門ベスト5に選ばれ、2019年の「蔵マスター」でも純米部門プラチナ賞に選ばれました。2020年の「蔵マスター」では純米部門金賞に選ばれました。

 

酒造年度2019
日本酒度+9
酸度2.3
アルコール分15.3%
原料米国産米100%
精米歩合麹米 70%
掛米 78%
使用酵母きょうかい701号

 

山廃酛(やまはいもと)

 明治時代に生酛の製法を一部簡略化した方法が山廃酛(山おろし廃止酛)です。生酛の製造工程には「山おろし」と呼ばれる工程があります。当時は原料米の精白は低く現代の高精白米と比べ溶けにくいうえに麹菌の力も弱かったと考えられます。そのため低温での生酛仕込みにあたり、原料米を溶かすために仕込みは小さめのたらいのような桶に分けておこない、これを櫂ですりつぶす作業をおこないました。この作業を「山おろし」と呼びます。山おろしは大変に手間のかかる作業です.明治時代になり原料米の精米も多少良くなったり、麹菌の育種も進んだ事なども影響したのだと思いますが、手間の掛かる「山おろし」を省略しても米の溶解が進み乳酸菌と酵母菌の増殖過程も生酛と同じように進んで健全な酒母ができる事がわかりました。この方法を「山おろし廃止酛」略して「山廃酛」と言います。

杉錦 山廃純米天保十三年 2019BY 720ml

¥1,400価格
消費税込み
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